BMWのZ4の現行モデルに「ディープ・シー・ブルー」という純正色がある。簡単に言うと、群青色。落ち着き、深みのあるいい色です。
それを見て思い出したことを一つ。
もうずいぶん前になるが、価格的に手頃な中古車を探していたことがあった。そこで、当時話題になっていた中古車店を訪れた。
私がその中古車屋さんの駐車場に着くと、50代くらいのベテランぽい販売の人が近寄ってきた。
近寄ってはきたが、世話話をしながら私に付いてくる。私がBMWの中古車が陳列しているあたりに行くと、話し始める。ははん、客が興味のあるクルマの近くに行くのを待ってからセールスをするのだな。確かに、そのほうがポイントをしぼれるからな。
はっきりいって、そのときは玉数が少な過ぎて興味のあるクルマなどなかったのだが、私が立ち止まったのは、BMWのE46(3シリーズ)のセダンの6気筒車の前だった。販売の人は、
「この色は私ならディープ・オーシャン・ブルーとでも名付けますけども、本当にいい色です。私はBMWには乗ってませんが、夜なんか、BMWの特徴であるヘッドライトのリングが後ろから迫ってくると、本当にほれぼれしますね。・・・・・・。」
と立て板に水のようにしゃべる。
ちなみに、その色はオリエント・ブルーという純正色。E46にイカリングはないので、後ろからリングが迫ってくることもありません。
つまり、この人のセールストークは、しゃべってるだけ。内容なし。
でもまあ、細かい商品知識よりも、そうやって客の視覚に訴えかけるようなトークでBMWの走行シーンを思い浮かべさせることで、売れることもあるのかも知れない。
ディープ・シー・ブルーというよりも、ディープ・オーシャン・ブルーのほうが、響きもいいしね。
商品の知識がなくてもセールスはできる、という話。
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