4月に学校で新しいクラスができて最初になにをするか。いろいろあるが、まず「○○係」を決めなければならない。
もっとも、小学校の1年では、それぞれの児童に係を務めるほどの分別や社会性が備わっていないから、本格的な「係」が現れるのは、小学校の2年あたりからかな。高学年になるに従って、係の種類が増えていく。
あるとき、私は、何気なく「連絡係」2名のうちの1名に自薦した。というのは、その年の前年に「連絡係」を務め、なんだか伝令みたいで面白かったから。
しかし、クラス替えで担任が変わってM教諭になっており、児童のメンツも変わっていた。私は、それを考慮していなかった。つまり、「連絡係」は自分の信じる「連絡係」であると軽信して、「連絡係」になったわけだ。
その後数日して、同級生から、「今日、○○さんが風邪で休んでるけど、連絡係だったよね」といわれた。ここで、その同級生が、前の年にM教諭のクラスだったことがポイント。M教諭とその同級生とは言語が共通だが、私はM教諭のクラスになるのは初めてだから、彼らの言語は必ずしも理解していなかったということだ。
同級生の言葉に、「そうだけど」と答える私。もう1名の連絡係も、「ボクもそうだよ」と答えている。
「いや、だから、連絡係だよね」とその同級生。
しばらく3名で押し問答をして、ようやく、「連絡係」とはどういうものかがわかった。
M教諭とその門下生の間では、「連絡係」とは、
「病気等で休んだ児童がいるとき、その児童の住所の近所に住所のある同級生が給食の残りや配布物を届けに行くのだが、その日にM教諭が各児童に対して述べた諸連絡事項を紙に書いて、給食の残りや配布物を届けに行くべき同級生に渡し、その同級生をして給食の残りや配布物とともに紙に書いた諸連絡事項を交付せしめる役務を担う児童」
なのである。
ややこしいし、第一、つまらない。届けに行く同級生がちょこちょこっとメモ書きすれば済むことではないのか。
なぜそんなことを思い出したかというと、最近、ある人が別の人を「日本的な」と評したことからである。実際に会ってみて、「これが日本的なのか」と思った。
言葉の意味は、人によって違う。